チャペルでの挙式も終わり、私達は控え室に通された。

挙式を行ったチャペルは、ステンドグラスも海外の有名な技師さんの製作品を輸入しているの事で、他ではなかなかお目にかかれない代物だ。

パイプオルガンの荘厳な音色と、ステンドグラスから洩れる光のグラデーションに溶け込んでしまいそうだ。

こんな立派なホテルだから、設計は大手ゼネコンの物件も手掛ける大手企業かと思いきや個人事務所のもので、彼の個人的な知り合いらしく、建築士さんのかなり思い入れのある物件なのだそうだ。

私達の挙式は、来週開業するホテルのブライダル部門の宣伝を兼ねている為、ホームページにシルエットが掲載されると言う。

ホテルの広告に使いたいと、今回の挙式の動画を、ホテルのホームページに公開したいと、随分前から広報から打診されていた。
けれど、私達が顔出しはお互いに断固として拒否した為、渋々シルエットの写真掲載で承諾して貰えた。

挙式自体もかなり豪華な仕様になっていたけれど、今回は開業前のプレイベントとして行われた為披露宴は行わない。

私達親子の素性を外部に漏らさない為の措置であり、後ほど会社の広報から専務の結婚を報告する様に手配されている。