仮眠室で愛を叫べば
はじめて踏み込む場所に緊張しながら

「お疲れ様です｣

と顔を覗かせると中にいたスタッフが一斉に私に注目した。

「うわっまじか！｣

「 えーっ！岡本さんだ！｣

固まる私の視界に、奥で眼鏡をはずした宮前先生がムスッとして座っている姿が目に入った。

途端にスタッフたちに囲まれて

「宮前先生と本当に付き合ってるの？｣

「なんか今日院内で二人が付き合ってるって噂が流れてるけど嘘だよね？｣

「あいつになんか弱みにぎられたのか？｣

「今ならまだ引き返せるよ？｣

とわけのわからない言葉が飛び交い出した。

先生にどうしていいのかわからなくて助けを求めると

「だから、本当に彼女だ！別に脅してもいないしちゃんと付き合ってる。プライベートはさすがに俺も優しいから！｣

と不貞腐れていた。

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