目覚めたら契約花嫁
異国の地

異国の姫?

「CEO、おはようございます。」

「おはよう、リン。」


結局、ロイが働くのを許してくれたのだ。

一週間前のカフェでの出来事………。

それは………



『ふふっ、ダヴィ、あなたも大変ね。』

『恐れ入ります、エバンズ夫人。』


知り合い?

そんな疑問が浮かぶ。


『ロイ、別にウエイトレスでとは言ってないわ。私の秘書兼広報として雇うわ。』

『しかし………。』

『私の下で働くのに不満でもありますの?』

『そのような事は決してございませんが、ご迷惑ですから。』

『私がリンを気に入ったの。ちょうど秘書が産休に入る所なのよ。』


ロイが敬語?

ちらりとオーナーであるミシェルを見る。


『ミシェル・エバンズよ。明日から私のオフィスへ来て頂戴、リン。』

『はい。』

『ロイ、ダヴィ、宜しくね。』


ロイが黙り込み、ダヴィは深くお辞儀をしていた。


何者?

この言葉がピッタリだった。
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