。。折れた羽根、虹の架け橋。。②
ーーーーーーーーーーーーーーーー


雨が降り、傘もささずに歩いた。

耳にはスマホ。


「"黒くん?どうしたの?今まだ仕事でね。

ーーーー黒くん?"」


君の声が、確かに届いた。


「"警察って辛いな。
警察って、どんな人も捕まえなくちゃいけない。
ーーーーさみしい、辛い。

会いたいーーーー舞ちゃんに"」





雨は、降り止まない。
ずっと、降り止まない雨はーーーー追い討ちをかけるように降る雨は、少しだけ痛い。





「"今、どこいるの?"」



「"舞ちゃんの病院の前にーー"」



プツン。
それは、電話が切れた後。



あーあ、やっぱり舞ちゃんに嫌われてるかな?
仕事なのに、会いたいなんてワガママ。
ガキみてーだな。

深夜だからかな。

仕事だし、仕方ない。
用事があるんだから、仕方ないーーーー。


会いたいけど、仕方ない。



一瞬、弱まる雨ーーーー。



顔を上げたら、傘を持って立っている舞ちゃんがいた。


白衣の天使とは
舞ちゃんのこと。

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