「……忘れ物はないな……」
持っていかなければならないものは、全てかばんの中に詰めた。今日、私はこの家を出て行く。
傷ついただけだった。この傷から一生解放されることはない。永遠の呪縛ーーー。
私は、私が嫌い。人と違うから。
鏡を見ようとするたび、普通であることを願う。でもそれは叶わないの。
右目は、真っ黒な目。普通の目。でも左目は違う。
左目は……薄い紫。
作品番号 1563917
最終更新 2019/06/27
「……忘れ物はないな……」
持っていかなければならないものは、全てかばんの中に詰めた。今日、私はこの家を出て行く。
傷ついただけだった。この傷から一生解放されることはない。永遠の呪縛ーーー。
私は、私が嫌い。人と違うから。
鏡を見ようとするたび、普通であることを願う。でもそれは叶わないの。
右目は、真っ黒な目。普通の目。でも左目は違う。
左目は……薄い紫。