交わることはない

怒 り


怒らせる☆☆


遥から告白されて半年が過ぎた。

相変わらず遥は
大学でも、そばにきて話したり
ランチしたり・・・
その度に笑子ちゃんと
言い合いをしている

二人を見ていて
「仲良しだね。」
と、言うと
「「どこが?」」
と、言う二人に
「そんなところが。
二人が付き合ったほうが
良いと思うよ。」
と、私が言うと
「嫌よ、こんな似非人間」と、笑子ちゃん
「俺は、七湊が好きなの。」と、遥
「そうかな?
私なんかより、笑子ちゃんと遥の
方が美男美女で、お似合いだよ。」
と、言うと
「マジで、怒るよ」と、笑子ちゃん
「えっ、そんな。
思ったから、言っただけなのに‥‥‥
あれ?遥、どうしたの?」
と、急に黙り混む遥に
声をかけると
「‥‥‥そんなに‥‥
  嫌なの?俺の事‥‥」
と、言われて
何を言ってるのか
わからなかったが・・

「俺、行くわ。」
と、立ち去る遥に
「なに?どうしたの?遥?」
と、声をかけるが
遥は、振り替えることなく
その場を去った。

えっ、なに?
と、笑子ちゃんを見ると
笑子ちゃんは、肩をすくめて見せ
「七湊が私とあいつを
引っ付けようとするから
自分に気持ちはないんだと
思ったんだと思うよ。

七湊は、そんな気持ちで
言ってないと思うけどさ。
あいつは、告白して
返事を待っている身だからね。」
「‥ええっ?!どうしょう‥‥」
「告白されて、もう半年たつよね
七湊は、どうなの?
気持ちがないなら、このままで
良いと思うよ、私は。
でも、あいつに気持ちが
あるなら、謝った方が良いよ。」
と、笑子ちゃんは言った。
「‥‥‥うん‥‥」
「ほら、講義始まるから行くよ。」
と、言われて
私達は、急いだ。

その日から
遥は、私達の前に現れなくなった。
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