ことほぎのきみへ
掬い上げてくれるのは
……
……
……


体も頭も重かったけど、寝込むほどひどくはなく

相変わらず、胸はずきずき痛んではいたけど…


なんとかいつも通りに過ごすことができた



「……もう少し」



もう少し経てば、お盆も終わる
花菜達も帰ってくる


そしたらあの夢は視なくなる


ひとりじゃなければ


お盆が過ぎれば


あの夢は見ない


……
……
……



『今日は体調大丈夫そう?』


『ちゃんとごはん食べた?』


『何かあったらいつでも電話してね』



「……【ありがとう。大丈夫だよ】」


……亜季達から届いていたメッセージやメールに
そう返してスマホを机の上に置いた


これ以上、みんなに心配はかけられない


……体調、良くないのバレないようにしないと




プルルル
プルルル……




「電話…」



のろのろとリビングに向かって、受話器をとる



「…はい、柳です」

『お姉ちゃん!!』

「…………花菜?」


受話器の向こうから聞こえた
耳馴染みの深い元気な声に、驚く


『へへ~っ花菜だよ』

「……どうしたの。何かあった?」

『お姉ちゃんの声聞きたくなって』

「……そっか。楽しんでる?」


一瞬、出先で何かあったのかと焦ったけど
そういうわけじゃなかったみたいで、ほっと安堵する


『お兄ちゃんと一緒にお祭り行った』

「そう」
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