オレンジ色のROMANCE

新入生挨拶

中村大吾16歳
4月5日某難関高校の入学式で
カノジョに会った。


俺は成績優秀SSクラス。
由緒ある私立高校、有名な進学校だ。

当然トップが新入生挨拶をやる‼
大勢いる体育館は、大きな松の盆栽が

飾られ春の花々が生けられている。

しかし…
さっきからずーっと卒業式でも
ないのに、隣で号泣してる女子が
いる。why!?

黒い大きな瞳から、ポロッポロ涙を
流している。

「君?どうしたの?、
何があった?」

と聞いてみたら.....
俺をしっかりと睨み付け、また泣き
だした?

「わ、わだじがぁぁぁよびだがっ
だぁ~」

ドギマギしながら聞いてみた。
「君‼新入生挨拶読みたかったの?」

彼女は、「ウンウン。」と頷いた。

「そう、それだけのために、
そのために辛い受験勉強頑張った
.....のに‼

映画も、コンサートも、行きたい
けど行かなかった。

な、なんでぇー
なんでぇー新入生挨拶できない
のぉ~


俺は正直読んでも読まなくても
良かった。
何も知らなかったから

ごめん。
ごめんな‼
と謝った。

彼女を慰めるために

「じゃあ、3年後の卒業式には、君が
挨拶を読めばいい。」

そんな会話がオレの彼女
愛海舞香との出会いだった。


その日から答辞を読む
読ませる
が俺達の目標になった。


俺達が1位、2位をキープしなければ
舞香の夢は、叶わない。


自分の夢より、責任が大きくて
朝課外、昼弁の後昼勉‼

学校が終わると、俺は部活(バスケ)
舞香は、真っ直ぐ帰っていった。

俺の身長は、182、舞香は157

入学式の日から
部活が休みの日は、と言っても試験前の
1週間しかないが、部活人間にとっては
パラダイス。
その期間はずーっと一緒に、過ご
した。成績はいつも1位、2位2人で
キープしていた。

付き合って3ヶ月がすぎた頃
舞香が弁当作って来た。

クラス全員の目が俺の机に乗せられた
憧れのカノ弁に興味津々。

SSと言ってもガリ勉ばかりじやない。

イケメンクラスでもある。
女たらしも、いれば、オタクも居るし
メンヘラも、ヤンキーもいる。

勉強ができる事を除けば
どこにでもあるクラスだ。

「ねえ‼早く食べてみて
朝早く作ったんだから。」
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