少し前から好きでした…
「待って。行かないで!!」
そう心の中の声は言うけれど、声が出ない。あぁ、私はこんなに無力だったなんて・・・
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それは、今から約3年前の出来事である。私の名前は荻原めぐむ。少し友達はいたが、目立たなく、静かな私。恋なんてした事の無い小学校5年生。そんな私の通っていた小学校に1人転校してきた。その子は藤谷蒼真…さん。私の学校では、さん付けで呼びあっている。いじめを起こさないようにするためらしい。
「蒼真さん?呼びにくいな!」
「"藤谷さん"でいいんじゃない?」





「それだ!!」


こうして蒼真さん。いや、藤谷さんが転校してきたのだ。
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