キミの溺愛は甘すぎる。
彼は私を甘やかせたい




気持ちいい。



「鈴華(りんか)、おはよう。
朝だよ」


人がせっかく気持ちよく寝ていたのに、誰かが睡眠を妨げてくる。



「……ん」
「鈴華?まだ寝るの?」


ひどく優しい声がさらに眠気を誘う。
こんな優しく声かけされて、起きられる方が不思議だ。



「まだ寝る……」

「そっか、わかった。
ゆっくり寝てていいからね」


頭に重みを感じる。
誰かの手が私の頭を撫でているのだ。

こんなの寝ろと言っているのも同然で。



また夢の中で入っていきそうになったその時───


背中に手をまわされ、引き寄せられたところでぱちっと目が覚めた私。



「あ、起きちゃった?」

少し残念そうに笑う目の前の男。
誰もが認めるイケメンである。

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