キミの溺愛は甘すぎる。
意地悪な彼には敵わない



朝、あんなにも優翔に忠告されたというのに。


「拓哉さん…!」

夜に帰ってくるはずの拓哉さんとお父さんが、家に帰った時にはもういたのだ。

和服を着たふたりが居間に座り、休憩している様子。



私は着替えるのも忘れ、真っ先に拓哉さんに抱きついてしまう。

一週間がとても長く感じて。
それほどに嬉しかったのだ。


拓哉さんは優しいため、私を受け入れてくれて。

本当にかっこいい。
穏やかで、見た目通り優しくて。


その上強くて妻である未央ちゃんを一途に愛しているとなれば、理想の旦那さんだと思うのも当然である。


優翔はどちらかといえば拓哉さんに似ているけれど。
拓哉さんは他と比べてはいけないほどの存在である。

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