俺の、となりにいろ。
善は急げ。


薄暗い部屋に、窓から柔らかな日差しが入っている。
半分開いた窓から、心地よいそよ風を感じる。

あの宇田支店長の一件から、一週間が過ぎた。
秀人はあの日から周囲に「ただの有名人」から「時の人」がプラスされて、毎日注目を浴びている。しかし当の本人は、毎日普通に出社して、いつもどおりに仕事をする。

ただ、宇田支店長の不正の件など、よく桐谷専務に呼ばれているようで、自分の仕事も重なり忙しくしているようだ。
< 135 / 161 >

この作品をシェア

pagetop