俺の、となりにいろ。

「俺の名前を呼んで」

熱い息切れを吐きながら、男の色気を存分に振りまく、桐谷秀人。
彼の下で揺れながら、反応する体を必死に受け止めて、見つめた。

「……秀人」

汗が額に浮かんだ彼は、満足そうな笑みを浮かべて腰を速めた。


神様。今だけ、今だけ、桐谷秀人を私にください。


外に漏れているかもしれない、甘い声を消してくれる雨音に、私は感謝した。

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