My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 1

 私はぎゅっと両手を握って彼の背中に向かい、言う。

「私も、自分に何が出来るって思ってるわけじゃないけど……、この国でライゼちゃんのために出来るだけのことをしてあげたいの。……ラグにとったら、迷惑かもしれないけど」

 と、そこで彼が足を止めた。

「無理だとわかったらさっさと諦める。……そう言ったこと、覚えてるよな」
「うん、わかってるよ!」

 私は大きな声で答える。
 ラグはやっぱりこちらを見てはくれなかったけれど、私は少しほっとして再び歩き始めた彼の後ろについて行く。

 そうして、私はテントへ、ラグはラウト君たちのいる家へと戻った。
 ……その夜は気持ちが高ぶって、疲れているはずなのになかなか寝付けなかった。

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