鬼課長の魔法の義足。(11/24修正完結済み)

課長のライバル!?


確かに課長のライバルだ。
こんなにモデルみたいな美形なのに
義足だなんて誰が信じるのだろうか……?

「驚いた?幼い頃に爆発事故に巻き込まれてね。
命は、運良く助かったけど右足が折れた鉄に挟まり
救出するには、切断しか方法が無かった。
まぁ神経も殺られていたしね」

軽く話すが、それは衝撃的な内容だった。
課長は、車とトラックの事故だったが
こちらは、爆発事故。一体どんなに風に
恐怖と激痛があったのだろうか。
想像するだけでも身体が震えた。怖いと思った。
するとロンさんは、ニコッと微笑んだ。

「怖がらないで。まぁ、最初は
かなりショックだったし塞ぎ込んだりしたが
今は、楽しくやっているんだよ。
俺は、こう見えても細かいことは、気にしないタイプでね。
それに運動以外は、ほとんど出来たし」

「それに、ある人に教えられ興味本位で
始めた義足と陸上。
そうしたら才能が開花したみたいで
パラリンピックが出るまでに成長してね。
周りからも『義足の貴公子』って呼ばれているよ」

ニコニコしながら話すロンさんを見て
凄いなぁ~と思った。
自信に溢れる姿も凄いがその呼び名もだ。

義足の貴公子……確かに
美形のロンさんに似合う呼び名だわ。
きっとモテモテなのだろうなぁ……。

「今は、モデルもやっているのだけど……うん。
このジャパニーズ・ラーメン実に旨い」

ロンさんは、そう言いながら
美味しそうにラーメンを食べていた。
お腹が空くと言うのでラーメンを作ってあげた。
ご飯は、炊いていなかったので申し訳ないが。

「すみません。ご飯を炊いていなかったので
明日は、和食にしますので」

「いや、いいよ。旨いし。
こっちのおつまみなんて実に絶品だ。
結衣は、料理が上手いんだね」

「いえ……そんな」

褒めてくれたので、とても嬉しかった。
インスタントラーメンなのだが……。
おつまみも喜んでくれた。

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