願い婚~幸せであるように~
深まる愛
隣にある温もりが離れていく感じがして、離れないようにとしがみついた。誰かに髪を撫でられる。

ん? 誰?

ぼんやりとした頭で目を開けると、目の前に自分のものと違う肌が現れた。

あ、幸樹さんだ。

そうだ、昨夜は彼と……初めてひとつとなった。甘く優しい幸樹さんに抱かれて、心と体はとけた。


「和花、おはよう」

「おはよう……ございます」

「ございますはいらないよ。いつまでも語尾に、ですとかますとか付けられるのは嫌だな」

「そうですか……あ、すみません。気をつけ……るね?」

「焦る和花、かわいい」


幸樹さんが髪を撫でていた手に力を込めたから、素肌と素肌がよりくっついた。

ひとつになったあと、幸せなだるさの中ですぐ眠ってしまった。なにも身に付けないで……。


「朝からかわいすぎて、困るんだけど」

「えっ? 困る?」

「今日は土曜日だからデートしようかと思っていたけど、ずっとベッドで過ごすのでもいいよね?」

「ずっとベッド? ……えっ? でも……起きたほうが……んっ!……あっ」


洗濯や掃除をしたいから起きたいと言いたかったのに、幸樹さんにキスされてしまい、最後まで言い切れなかった。

キスはうれしいから、拒めない。お互いの体温が上がっていく。
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