この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】

幽霊なんていないよね?

 えっ、ローデリヒさんナチュラルに同じベッドに滑り込んで来たんですけど。

 えっ、ローデリヒさん当たり前の顔して隣で寝転んでるんですけど。

 ……えっ?どういうこと、これ?

「眠れないのか?」

 ちょっと、いやかなり、全く状況が理解出来なくて、石像みたいに微動だにしない私に違和感を覚えたのか、ローデリヒさんは真顔でこちらを見る。

 昼間見た海色の瞳は、スタンドライトの優しいオレンジの光に照らされて、まるで夕暮れ時の海の色に変わっていた。
 この人、よく見たらまつ毛まで金色だ。

「えっと、眠れないというか、なんでここでローデリヒさんが寝るんですか?」
「一ヵ月ぶりだが、それまでも共寝はしていた。……覚えていないようだな」

 一ヵ月ぶりだけど、その前も一緒に寝ていて、それで子供出来る心当たりが一度しかない?
 流石に女の私でも思ってしまう。

 理性どうなってるの?、と。
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