先生の全部、俺で埋めてあげる。



放課後、いつものように図書館で適当に時間を潰す。




キスして以来、先生は図書館には一度も来なかった。


それでも俺は会いたくて、毎日閉館まで居座っていた。


今までずっと先生を避けてきたことを後悔しながら。




段々と外が暗くなってきた。


そろそろ先生が帰る時間かなと思って、先生のアパートに向かった。




アパートについてインターフォンを押してみる。


何の反応もない。




まだ帰っていないのかな?


俺だって気づいて居留守使ってるとか?


諦めの悪い俺は、まだ帰っていない可能性を信じてアパートの前で待っていることにした。



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