海賊と宝石の歌姫
少女の秘密
セダとグレンは互いに睨み合う。そんな二人を見てカヤは心配げな目を向けた。

「カヤ、大丈夫だ。必ず助ける」

カヤの視線に気付き、セダはカヤに優しく笑いかける。船員に腕を掴まれているカヤはゆっくりと頷いた。

セダとグレンは同時に走り出し、互いの剣を相手に叩きつける。キンッと音が響いた。

どちらも譲ることなく攻撃を開始する。止まっている暇などない。攻撃は最大の防御なのだ。

セダはグレンと何度か戦ったことがある。同じ海賊からも恐れられるだけあって、グレンの剣術はなかなかのものだ。

「ん?なんか押されてないか?お坊ちゃん?」

意地悪な笑みを浮かべながらグレンが笑う。セダはグレンの振り下ろした剣を受け止め、グレンを睨みつけた。

「馬鹿にするな!!お前とは五歳しか歳は違わないだろ!!」

「そう言ってられるのも今のうちだ!!」

グレンがセダのお腹を蹴り上げる。セダの体は吹っ飛び、床に叩きつけられた。
< 56 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop