部屋中に資料らしきものをばらまいて。


「……何してるんです」
「お茶を飲んでいます」


見ればわかるんだよ、それくらい。


「仕事があるんじゃ……」
「はい。お片付けのお仕事が」


純粋な笑顔で言いやがる……
掃除くらい自分でしろよ!


「……俺は掃除係ですか」


ため息とともに愚痴をこぼす。


だが探偵の助手だなんて、あんな簡単になるものではないと、なんとなく思うから、この扱いも納得できないわけではない。


とりあえず近くにあった紙を集める。


「いいえ?おもちゃです」


それなら掃除係のほうがいいんだけど!?


「久々なんですよねえ。こう……もっと悲しんでいる顔が見たいと思った人」


うーわ、一ミリも嬉しくねえ。


「瀬戸さんは言われませんか?からかいやすいって」
「言われませんよ。そもそも、俺の周りにあなたみたいな人がいませんから」
「あらら、それは可哀想に」


何がだよ。


「瀬戸さんはからかわれてからこそ、よさが出るのに」
「……んなわけあるか!」


せっかく集めた紙を床に落とし、思わず言い返してしまった。
結崎さんの楽しそうな顔ったら。


……アホだな、俺。