死者の声〜最期のメッセージ〜
ヘイトレッド
藍と大河は、白鳥うららの所属している事務所を訪ねた。そこには白鳥うららのマネージャー、谷口玲子がいた。

「すみません、少しお聞きしたいことがあるのですが……」

藍がそう言うと、谷口玲子は番組撮影の様子などを教えてくれた。

「キャンプで作る料理として、事前にスタッフが用意した食材をうららと調理師の方が調理をしました。食べてから数分後、部屋でうららが急に苦しみ始めて……。「死にたくない」、それが彼女の最期の言葉でした」

「キャンプではどんな料理を作ったんですか?」

大河が訊ねると、谷口玲子は頭に手を当てながら思い出す。

「クラムチャウダーと鶏ピラフです。レシピはこちらです」

谷口玲子はかばんから白い紙を取り出し、藍と大河に渡す。二人はそれをじっと見つめた。クラムチャウダーには、アレルギーの原因となる牛乳と小麦粉が使われている。

藍はそっと谷口玲子を観察する。グレーのスーツに黒縁の眼鏡。髪はショートカットで化粧もあまりしていない。地味な女性だ。目があちこちに動き、落ち着きがないように見える。
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