人間サイコロ
過去
ゴゴゴゴゴッ!


と、地面を揺るがす音が聞こえて来たのはそれからすぐのことだった。


画面を確認すると真っ暗で、ゲームが消えているのがわかった。


「なんだこれは……」


先生が周囲を見回し、唖然とした声で呟く。


地震のような地響きは鳴りやまず、積み重ねられていた道具が次々と落下してくる。


落下物に当たらないようイクヤと共に体勢を低くすると、先生が机の下に頭を入れるように指示してきた。


「先生も体勢を低くしてください!」


叫ぶように言うが、あたしの声は地響きによってほとんどかき消されてしまった。


その時だった。


不意に、天井から水がポタポタとしたたり落ちて来たのだ。


ここは1階の教室で、上の階も普通の教室になっていて水道などない。


水が落ちて来ることなんてないはずなのに……。


そう思って天井を見上げると小さな亀裂が沢山できていて、その隙間から水が流れ込んでいるのがわかった。


「なんで、水が……」


先生がそう呟いた次の瞬間だった。

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