彦丸の孤盆休み
四日目

M 今日は朝からニュースが

騒がしい

住宅にクマ出没かあ

きっとそのうち 駆除される

野生動物が 民家に現れると

すぐ駆除される

なら 自然の中に人が入り

野生動物と接触したなら

人が駆除される事はなく

ここでも野生動物が駆除される

人間は 実に勝手だ

野生動物の縄張りでも

常に人間中心主義だ

地球全てにおいて人間中心

厄介だ

人間に優しさや多種を許容する

気持ちは全く存在しない

全てが 人間中心主義

異種は 簡単に排除される

同じ人同士でさえ拒絶がある

肌の色や教育のレベル

人種 部族間 言葉

まして 野生の動物なら

尚更だ

人はとても自分勝手

嫌いと言うだけで排除し抹殺する

さらに厄介なのは

その意識すらないということ

一体なんなんだろ

この人間の

他を排除する本能とも思える

無意識の殺意

排除する殺意の感情が人の根底に

宿っているのはなんなんだ

止められるのか

教育と体験

少なくとも これらは欠かせない

それがとても重要に思うが

日常的に 生き物は食の対象

子供ですら 生きていたと思うより

美味そうと思う

そこに命の大切さを思う

許容 共有の思いは微塵もない

てきるなら

美味しそうと思う前に

魚なら その大きなこの目は

どんなものを見てきたんだろう

せめて 生きていたという想像

そのぐらいは感じてほしいものだ

食べ物と言う前に

全ては生き物なのだから


しかし 裸で過ごしてると

窓を全開には解放できない

これがなあ

なんとなく閉鎖的なような

開放感を味わうための

裸族生活が

逆に部屋を締め切って

閉鎖しないと得られないとは

本末転倒だ
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