「……これは?」

 早朝のルディの家に、王宮からの使者がやって来た。

「確かにお渡し申し上げました。では、失礼いたします」

 伝令の男性はルディに封筒と大きな箱を渡すと素早く姿を消した。どうやら国王は間者を使って手紙を運ばせたらしい。

「緊急かつ、重要な手紙というわけだが……なぜエリナに?」

 そうなのである。スカイヴェン国の第一王子であるカルディフェン宛てに国王から急ぎの手紙が来るのならまだわかるが、そこに書かれた宛先はエリナになっているのだ。

「ルディさん?」

 出かける身支度を済ませたエリナは、ルディから王家の紋章がついた封筒を受け取って首をひねった。

「ルディさんのお父さんから、わたしにお手紙ですか?」

「父というより、スカイヴェン国王からの正式な手紙だな。この封筒は、公務の時に使われるものだ」

「王様がわたしになんのご用かな?」

 エリナは封筒を開けると、便箋を取り出した。