ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「あ、そうだ。ちょっと言っておきたいことがある!」

 ギギリクが、カレーライスの入った皿を手に立ち上がった。

「おう! どうした?」

「カレーライスが『青弓亭』のメニューに加わる件か?」

「大歓迎だぞ!」

 ギギリクは「そのこともあるんだが」と続けた。

「もちろん、このカレーライスは『青弓亭』でも出していきたいと考えている。しかし、ひとつ問題がある。俺の持ち帰ったカレーコには限度があるという点だ」

「カレーコとは、このカレーライスの材料なのか?」

 上がった質問に、ギギリクは頷いた。

「残念ながら、直接買い付けに行かないと、このカレーコは手に入らないし、カレーライスも作れなくなってしまう。そこでだ。俺は直接カレーコのある国に行って、定期的にスカイヴェン国にカレーコが送られる手配をしてこようと考えている」

「え? ギギリクさんが、また旅に?」

 エリナの言葉に、ギギリクは頷いた。

「そうだ。実は、俺が今回戻ったのは、ミメットと『青弓亭』の様子が心配だったからなんだ。だが、エリナが『青弓亭』に来てくれたので、俺は安心して旅の続きに出ようと決心した。この店はこのままエリナとミメットに任せたいと思う」

「兄さん、あたしはかまわないよ。エリナと一緒に『青弓亭』を盛り立てていきたい。今は、エリナとふたりで料理をするのが楽しくて仕方がないんだよ!」

「ギギリクさん、ミメットさん……」

 目を丸くするエリナに、ふたりが笑顔で言った。

「エリナ、任せてもいいか?」

「頼むよ、これからもこの店で楽しく料理を作っていこうよ。ね?」

 顔をくしゃりとさせて、エリナが返事をした。

「はい……はい! これからも、よろしくお願いします!」
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