身代わり王女の禁断の恋
王位の行方
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王位の行方

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夜になり、お父さまとお母さまが来てくれた。

「まぁ! フルーナ!!
良かった。本当に良かった。」

お母さまは、横になった私を見るなり駆け寄り、覆いかぶさるように私を抱きしめて涙をこぼした。

「ごめんなさい、お母さま。」

私は、こんなにも心配を掛けたんだ。

あの時は、私を拒絶するかのようなクラウスに絶望して死を選ぼうと思ったけれど、こうして心配してくれるお父さまやお母さまを見ると、間違っていたのだと思えてくる。

でも、だからと言って、私はクラウス以外の人の妻になる気はない。

「お父さま、お母さま、お願いがあるの。」

私が口を開くと、お母さまの隣でクラウスが用意した椅子に腰かけた心お父さまが、心得たように頷く。

「クラウスから聞いた。
フルーナはまだ結婚したくないそうだな。
しかし、そなたももう二十三。
将来のシュテファン王国の安泰のためにも、
然るべき国と強固な結び付きを得ておくのは
必要な事だ。分かるな?」

クラウス、そんなこと言ったの?

先延ばしにすれば、私の気が変わると思った?

「違うわ。
今、結婚したくないんじゃなくて、他に
結婚したい人がいるのよ。」

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