パーフェクトラブ〜激愛されて困ってます〜
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お互いの気持ちがわかり、より仲良くなった私達は、楽しい毎日を送っている。

雷斗は、仕事が忙しいのに私に会いに来てくれる。金曜日のレイトショーだけは、必ず観に来てくれる。

彼は映画を観ることが好きで、それがストレス解消になっているらしい。それに私が働く映画館は掃除もしっかりとしていて、気分よく映画を観ることができると言っていた。それを聞いた私は、嬉しくなった。自分の職場が褒められるのは気分がいい。

「あと美結雨がいるから」

雷斗が照れたように言うから、可愛くて思わず抱きしめてしまった。


仕事が終わった私は、彼のマンションへ向かった。今日は土曜日で明日休みだから泊まりに行くのだ。


その前にスーパーへ寄ることにした。ここのスーパーは24時間営業で、仕事が終わるのが遅い人にはありがたい。だから深夜に近い時間なのに、結構人がいるのだ。雷斗は、土曜日なのに仕事の接待で帰るのは深夜になると言っていた。だからまだ帰っていないみたいだ。私は、合鍵を持っているからまだ雷斗が帰っていなくても彼のマンションに入ることができる。それがとても嬉しい。

スーパーで食材を買い、彼のマンションへ向かった。


彼のマンションの前でカップルが話をしている姿が見えてきた。まだ遠い距離なのでよく見えないが、あまり見てはいけないと思い、私は俯きながら歩き始めた。


「雷斗っ、会いたかった」

女性が男性に抱きついた。

「菜々恵っ」

男性も女性を抱きしめ返した。


あ~っ、私......。

見てはいけないものを見てしまった気がする。私は、来た道を引き返した。

2人抱き合っているシーンが目に焼きついて離れない。でも妙に納得してしまった。

「彼女、若かったなぁ。スレンダーで綺麗な女性だった」

それからどれくらい歩いたのだろう。気がついたら自分の家に着いていた。

「私、バカだね」

玄関を開けて、ボーッとしながらスーパーで買った食材を冷蔵庫に入れた。

寝たら、夢だったって思えるかな?

とにかく、今は何も考えたくなくてそのままベッドで寝た。


雷斗から着信が何度もあったことも気づかずに。





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