その支配は悪魔の果実
躍らされる熱
翌日、寝不足が効いたのか肩から首からギシギシと痛む。

アラサーだもんね。

若い頃のように無茶は出来なくなった。

「おはようございます、佐野先輩」

「おはよう、守村くん。」

「昨日、出張から戻ったら先輩異動なったって聞いて、、、」

「そうなのよー。いきなりよ?引き継ぎもなんもしてないのに。」

「まー、でもそこは寺川室長の手腕で乗り切ったらしいですよ。」

「それ、初耳。やっぱり寺川室長すごい人だねぇ。」

「ところで先輩、今週末空いてます?」

「空いてるけどー?」

「じゃあ、飲みませんか?急な異動でロクに挨拶も出来なかったんで。」

「そんなの気にしなくていいのに。」

「まー、まー、あとで連絡します。」

エントランスでの立ち話もそこそこに、秘書室のある15階へ急いだ。

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