極秘新婚~独占欲強めの御曹司と突然夫婦になりました~

「う、うん……わかった」

 こくりとうなずくと、裕ちゃんが私の頭をくしゃくしゃとなでた。

「俺もお前を妻と思って接するからな」

「はい」

「だから、こういうこともする」

 長い指に顎をとらえられ、強制的に顔を上げさせられる。

 いつの間にかベッドの上に身を乗り出した裕ちゃんに、唇を押し付けられた。

 突然なんということを!!

「バッ──」

 解放された途端に罵詈雑言を浴びせようと思った私の唇を、裕ちゃんの人差し指が封じた。

「夫婦ならこれくらい、普通だろ?」

「ぐっ……」

「本当なら今夜、それ以上のことを最後までたっぷりするはずだったんだ。キスくらいいいだろ」

 それは……さすがにそこまでは強要しないってこと? やっぱり、本当は羅良を愛しているんだ。他の女なんて抱けないよね。

「お前の覚悟ができたら、すぐに申し出てくれ」

 ベッドから降り、すました顔で言う裕ちゃん。

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