幸せな結末
新しい生活
離婚には結婚の数十倍のエネルギーがいることを理恵は実感していた。
朝陽に会って話をすることがつらくて代理人を頼み、法的な手続きを済ませても、朝陽と一緒に暮らしていた部屋には朝陽のものがたくさん残っていて、部屋にあるものひとつひとつに朝陽との思い出があった。

その環境で暮らしていくことがつらくて理恵も引っ越しの準備をしても、離婚が正式に成立しない限り動けないのが現状だった。

朝陽は理恵に慰謝料として住んでいた部屋や二人の貯金を理恵に渡すといってきたが理恵は受け取れないと拒否し続けた。

朝陽からは何度も連絡が来た。
でも理恵はその連絡が受けられず、代わりに代理人を通して伝言を聞いた。




やっといろいろな手続きが済み、離婚が成立してからも部屋に残っていた朝陽のものがのこり、新しい朝陽の住所に郵送したりする作業は精神的なダメージが理恵には大きかった。
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