幸せな結末
あなたとの新しい道
「話、聞いてくれる?」
理恵の言葉に朝陽は「もちろん」と答えた。
理恵がたくさん深呼吸をして話始めるまで、朝陽は自分の上着を理恵に着せ、その手を握りながら待ってくれた。


「私ね・・・」
「うん」
朝陽の低い声が今の理恵には心地よく感じる。
「朝陽のことが大好きなの」
何から話をしたらいいかが分からない理恵。まずは今一番自分の中にある大きな気持ちを朝陽に伝えた。

理恵の言葉に朝陽は理恵を見た。
「私は朝陽が大好きで・・・でもだから一緒にいることがつらかった。」
「うん。」
理恵は朝陽の目を見ることができなくてまっすぐ正面を見ている。
「朝陽から夫婦でいる意味ないだろうって言われたとき、あの時になって私は焦ったの。」
「・・・。」
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