溺愛男は恋愛初心女の恋を惑わせる
居酒屋にて(玲奈side)
久我さんが連れて来てくれたお店は日本食の居酒屋さんで、
こじんまりとしているけど、雰囲気ある落ち着いたお店だった。
店主のおじさんもお客さんとの距離感がちょうどよくて、
全国の銘酒が揃った、お料理も文句なしに美味しいお店だった。

初対面の久我さんは年上ということもあり余裕があってお話も上手い。
日本のお医者様だけあって、物腰も柔らかだ。


はじめはマリアさんファミリーの話題から入り、
久我さんの話し。
最近まで2年間アメリカで勉強していたことを教えてくれた。

こんなに私を信用して自身のことを話してくれるのに、自分のことを
言うべきか躊躇われる。
でも、マリアさん一家はスウェーデンでのわたしの経歴をご存知なので
久我さんの耳に入るかも知れない。

言うべきか、言わずに今をやり過ごすか。


アメリカで医師免許を取得するのは難しい。
それを飛び級でって、プライドの高い同僚からはまだ大学に通っててもおかしくない私が
すでに次のステップをふんでいるのはあまりよく思われなかった。

でも同業者ならこれから日本で仕事するのに人脈にも繋がるかも。
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