同窓会〜あの日の恋をもう一度〜
私の高校受験を妨害した所で、坂本は一足早く推薦で合格が決まっていたのだから、そんな事をする意味がないのだ。

いざ、坂本を目の前にすると冷静になれないかも知れないけれど、それでも一度はきちんと向き合って話をしなければ、きっとお互い前を向いて進めない。

スマホを見ると、いつの間にか時計はお昼が近い時間を指していた。

のんびりと構えていた私は焦って風邪をひかない様に、しっかりと防寒具を準備した。

昼食は、昨日実家から持って帰ったオードブルに、お湯を沸かしてインスタントのスープを飲んだ。

今住んでいる場所は、以前住んでいた町の実家近くにあるアパートだ。
中学校までは車で行くにも雪の降る中運転は怖いので歩いて行く。
卒業してからは一度も足を向ける事はなかった。

私は簡単に昼食を済ませて片付けを終えると、身支度を整えて港北中学校へと向かった。

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