あなたの愛に包まれて
あなたの愛に包まれて
匡祐はスーツのジャケットを脱いで心当たりを駆け回っていた。
匡祐から連絡を受けた剣持も千晃を探している。
助川も探していた。

3人の想いは同じだった。

ただただ千晃の無事を祈っていた。

時間がたつにつれて匡祐たちの不安は大きくなる。
匡祐はひたすら車を走らせた。

電車に乗ったとしたら・・・そう考え終点まで行くことにした。

千晃の会社から一番近い駅から出ている電車の終点は海だった。
匡祐は間違いであってほしいという嫌な予感を抱えたままハンドルを握る手に力を込めた。
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