25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
翌日の休日は、なんとなくウキウキしながら過ごし、夜になると隆司さんからメールが来た。


今日あった出来事などを報告してくる隆司さんに、私も返信する。なんだかんだと2時間以上やり取りしちゃってた。


次の日、出勤して、少し経つと、渋谷さんが声を掛けて来た。


「成川さん、何かいい事あったんですか?」


「えっ?」


「この間もそうでしたけど、成川さんって結構わかり易いですね。」


そう言ってクスクス笑う渋谷さんの言葉に、顔を赤らめてしまう。やっぱり私、隆司さんと付き合い始めて、本気で嬉しいんだなって、改めて自覚した。


その日の夜は電話で話した。他愛もない話を何時間も続ける私達に、復縁応援団長の次男もやや呆れ気味だったらしいが、でも本当になんか30年前に戻ったような気分になっていた。


でも・・・やがて、壁にぶち合った。


まず、気付いたのが「会えない」ということだった。隆司さんの休日は当然土日、それに対して、私は土日は仕事。残業もほぼ確実。


土日出られるからというのが、アドバンテージで採用してもらってる自覚はあったし、1ヶ月やそこらで、夫と復縁目指して、付き合い始めたんで、土日休みを下さい、ましてやシフト外して下さいなんて、さすがに言えるわけもない。


と言って、長年一緒にいたけど、冠婚葬祭と夏休み以外に有休取ったのを見たことない隆司さんが、平日に休むというのも、なかなか現実的には思えない。


結局、お互いの仕事終わりになんとか時間を見つけて、食事したりするのが精一杯。そして、レストランを出て、少し手を繋いて散歩をして、隆司さんにアパートまで送ってもらって、おやすみのキスを交して、別れる。


それが楽しい時間じゃなかったわけじゃない。だけど、それを何週間か繰り返してるうちに、疑問が湧いて来た。


私達は、何の為に、こんなことをしてるんだろう?って・・・。
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