ホームズの子孫は私を口説く
濃厚な夜
夜の七時ごろ、二人は帰ってきた。

「おかえりなさい!」

私は笑顔で出迎え、みそ汁を温め直す。今日はご飯を炊き、みそ汁を作った。小アジのレモンマリネときのこと豆腐のステーキも作ってある。

「わぁ〜、おいしそう!」

ワトソン先生はそう言い、食べ始める。ホームズさんも「おいしい」と言いながら食べてくれた。私が二人にできることはこれくらいだから、喜んでもらえると嬉しい。

「よかったです……」

私は微笑み、みそ汁を飲んだ。



お風呂に入り、お気に入りの水色のパジャマに着替える。そして紅茶をソファに座って飲む。

日本に住んでいた頃は、こんなに頻繁に紅茶は飲まなかった。しかし、イギリスに住み始めてからは一日に何杯もの紅茶を飲んでいる。

「和香、疲れた……」

ホームズさんがそう言って私の隣に座った刹那、私をふわりと抱きしめる。突然のことに私は「えっ!?」と戸惑うが、体はホームズさんの腕の中だ。
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