2人のあなたに愛されて～歪んだ溺愛と密かな溺愛～

私は、佐藤君のことを真奈に詳しく話した。


『有り得ないよ、浮気しといてあの態度。あいつ、まさか、柚葉に会いに来たんじゃない？』


え…


私に会いにって…


『でも、私がどこに住んでるとか知らないはず』


『あいつ、部屋に行くって言った。柚葉がマンションに住んでるって知ってるんだよ。誰かに聞いたとか。ストーカーかも知れないし、社長に話した方がいいよ』


確かにそうだけど…


『…柊君に話したら、心配かけてしまうから』


『何言ってるの！結婚相手でしょ？ちゃんと話さないとダメだよ。社長なら絶対に守ってくれるから』


柊君には、出来れば話したくなかった。


浮気された過去なんて…


『話づらいなら、私が話そうか？』


『…ありがとう、真奈。でも、大丈夫。何とかするから…』


真奈は、すごく心配してくれたけど、予定があったみたいで、私達はそのまま別れた。


ちゃんと社長に言うんだよ…って、忠告してくれて。