妖狐の瞳に恋をした
祭り
朝ごはんを食べていると、珊瑚さんが

「翡翠様、今日は鬼族の村で祭りがあるらしいですよ。」

「エッ!妖の世界でもお祭りってあるんですか?!」

「ええ、妖は賑やかなことが好きなので、しょっちゅうありますよ。」

「瑠璃は、祭りに行ってみたいのか?」

「私が行ってもいいの?」

「俺から離れなければ大丈夫だ。じゃあ、祭りに行くか。」

「うん!」

子供の頃は両親とお祭りに行っていたが、二人が亡くなってからは

なかなかお祭りに行く機会もなくなり、遠い記憶の中でしか思い出せない

まさか、こんな異世界で行けるとは思ってもみなかった。

「瑠璃様、食べ終わったら祭りの支度を私としましょうね。」

「はい、お願いします!」
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