real feel

やっと……。

「翔、お前ずいぶん派手にやらかしてくれたな!」

まさかの宮本課長からのお説教。
そりゃそうよね、資料室のドアの壊れ方酷かったもの。
でもそれだけ翔真が私のことを案じてくれてたんだって思うと、不謹慎かもしれないけど嬉しい……。

「まったく。こんなに社員が大勢見守ってる中で、堂々とまひろのことを『俺の女』って宣言するなんてな。よっぽど隠してるのがストレス溜まってたんだな。だけどあんなやり方なんてお前らしくもない」

え、待ってイチにぃ。
そっち?ドアはいいの?

「もう俺だって限界だったんですよ。"K作戦"はもう完了したんですよね。だったら問題ないはずでは?」

「まあ、そう言われればそうかもしれないが。しかしお前たちの関係が周知の事実ってことになると、いろいろと急がないといけなくなってしまうな。仕方がないな、可愛い部下の幸せのためだからな!」

イチにぃ、これまでも"K作戦"で忙しくしていたようだけど……。
私たちのせいでこれまで以上に忙しくさせてしまったりするのかな。

「ああそれから資料室のドアだけど。俺が前に直すように忠告しといたのに、まだ直してなかったんだな。あれは総務の責任でやってもらうから。ただ、壊した張本人はお前だからな。明日始末書提出すること。それから……」

え、まだあるの?
長引きそうな説教にうんざりしかけたけど、目の前に差し出されたものを見て目を丸くしてしまった。

「これ、私のバッグ?」

慌てて受け取った。
わざわざ広報に引き取りに行ってきてくれたの?

「迫田から連絡あったからな。蘭さんノーザンなのに定時過ぎてもバッグ置いたままで戻ってこないって。こういうこともあるから、迫田に携帯の番号くらい教えてやったらどうだ?彼氏にかけても繋がらないって頭抱えてたぞ。なあ、どうだ佐伯主任」

「……仕方ありませんね。俺から謝っておきますよ。ところで課長。俺と蘭さんのノーザンの件ですけど」

「ああそうだった。その件なら人事の海東と話はついてるから問題ない。それじゃ最後に……」


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