一途な執事と甘いティータイム
秘密が、バレました


実行委員会は視聴覚室で行うとのこと。



まだ早かったのか私たちが視聴覚室に着いた時にはまだ生徒はチラホラとしか来ていなかった。



そういえば有嶋から返事来たかな?



暇だった私はカバンにしまっていたスマホを取り出してメッセージを確認する。



"私も遅くなりそうです"



つい5分前にそう返事が来ていた。



有嶋も遅くなるんだ。



まぁ、有嶋の予定はどうでもいいんだけど。



「ん?誰と話してんのー?」



「ちょっ!覗き?本当に趣味悪い」



「婚約者という俺がいながら男とでも連絡取ってんのかなって思って」



……はぁ?



バカじゃないの?



「私は大河が婚約者だなんて認めてないし、私が誰と連絡取ってようと関係ないでしょ?」



そもそも今連絡撮ってたのは執事だし。



いくら親が決めたとはいえ、私は大河と結婚する気なんてさらさらない。



「ごめんごめん、怒んないで菓乃ちゃん」



謝ってくるけど無視よ、無視。



本当にできるだけ関わりたくないのに、なんで一緒に実行委員なんて……


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