俺様副社長は愛しの秘書を独占したい
出会いは空港にて
ニューヨーク発成田行き。
四年間住み慣れた、小さくなっていく街並みを目に焼きつけた。
日本を出る際、好きな仕事をニューヨークでずっと続ける覚悟だった。もう二度と日本には戻らないつもりだったんだけどな。まさか四年で再び日本本社に戻ることになるなんて……。
帰国して次の日からさっそく仕事だ。深いため息をひとつ零し、分厚い手帳を取り出して今後のスケジュールを確認していると、乱気流により飛行機が大きく揺れた。
すぐにシートベルト装着サインが点灯し、席を立っている乗客は、客室乗務員に戻るように声をかけられた。
その間も揺れが続いていると、隣から弱々しい声が聞こえてきた。
「怖い……っ」
ここはプレミアムエコノミークラス。周囲はビジネスマンが多い中、私の隣にいるのは小学生低学年くらいの男の子だった。揺れが怖いのか、ギュッと目を閉じて小刻みに身体を震わせていた。
大丈夫とわかってはいても、この揺れは大人でもちょっぴり怖い。子供ならもっと怖いよね。
周囲を見回しても両親らしき存在はなく、どうやらひとりで搭乗した様子。
放っておけず、手帳を閉じて声をかけた。
「大丈夫?」
私の声に男の子はビクッと身体を震わせたあと、ゆっくりと顔を上げた。初めて男の子の顔を見て、目を見開く。
四年間住み慣れた、小さくなっていく街並みを目に焼きつけた。
日本を出る際、好きな仕事をニューヨークでずっと続ける覚悟だった。もう二度と日本には戻らないつもりだったんだけどな。まさか四年で再び日本本社に戻ることになるなんて……。
帰国して次の日からさっそく仕事だ。深いため息をひとつ零し、分厚い手帳を取り出して今後のスケジュールを確認していると、乱気流により飛行機が大きく揺れた。
すぐにシートベルト装着サインが点灯し、席を立っている乗客は、客室乗務員に戻るように声をかけられた。
その間も揺れが続いていると、隣から弱々しい声が聞こえてきた。
「怖い……っ」
ここはプレミアムエコノミークラス。周囲はビジネスマンが多い中、私の隣にいるのは小学生低学年くらいの男の子だった。揺れが怖いのか、ギュッと目を閉じて小刻みに身体を震わせていた。
大丈夫とわかってはいても、この揺れは大人でもちょっぴり怖い。子供ならもっと怖いよね。
周囲を見回しても両親らしき存在はなく、どうやらひとりで搭乗した様子。
放っておけず、手帳を閉じて声をかけた。
「大丈夫?」
私の声に男の子はビクッと身体を震わせたあと、ゆっくりと顔を上げた。初めて男の子の顔を見て、目を見開く。
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