人生の続きを聖女として始めます
エルナダ暦 1025年
転移
眩しい光は、その後すぐに収まった。
だけど、目がくらんでいた私は、顔を手で覆ったまま、暫くそこを動けなかった。
「おお!!来てくださった!!ありがたい。我が願い、満願のこの日に叶うとはなんたる僥倖か!」
誰かの声がした。
それは、光にのまれる時に聞いたあの声だ。
「………誰??」
手をどけて辺りを確認しようとしたけど、光のダメージは案外大きかった。
うすぼんやりとした中に、ポツンと立っている布を頭から被った誰か……としか認識出来ない。
「聖女様でございますね?待っておりました。私は、リブラと申します。この神殿の大神官、責任者でございます」
「神殿?大聖堂では?」
目を瞬かせながら、質問を返す。
「大聖堂?はて、そんな名前で呼ばれたことはございませんが……」
私はもう一度目を閉じた。
これは、悪い夢かもしれない。
あの悪夢と同じ様な何か。
改めて目を開ければ、ちゃんと目が覚めてベッドの上にいる……はず。
そう信じてゆっくりと目を開いた。
「どうしました?聖女様?ご気分でも悪いのですか?」
みるみる蒼白になる私を見て、リブラと名乗る男が言った。
「うそ…………そんな、はずない……私は………私は………」
私はあの日、確かにこの世界で死んだのに!?
だけど、目がくらんでいた私は、顔を手で覆ったまま、暫くそこを動けなかった。
「おお!!来てくださった!!ありがたい。我が願い、満願のこの日に叶うとはなんたる僥倖か!」
誰かの声がした。
それは、光にのまれる時に聞いたあの声だ。
「………誰??」
手をどけて辺りを確認しようとしたけど、光のダメージは案外大きかった。
うすぼんやりとした中に、ポツンと立っている布を頭から被った誰か……としか認識出来ない。
「聖女様でございますね?待っておりました。私は、リブラと申します。この神殿の大神官、責任者でございます」
「神殿?大聖堂では?」
目を瞬かせながら、質問を返す。
「大聖堂?はて、そんな名前で呼ばれたことはございませんが……」
私はもう一度目を閉じた。
これは、悪い夢かもしれない。
あの悪夢と同じ様な何か。
改めて目を開ければ、ちゃんと目が覚めてベッドの上にいる……はず。
そう信じてゆっくりと目を開いた。
「どうしました?聖女様?ご気分でも悪いのですか?」
みるみる蒼白になる私を見て、リブラと名乗る男が言った。
「うそ…………そんな、はずない……私は………私は………」
私はあの日、確かにこの世界で死んだのに!?