愛さずにはいられない
あの日の事実
「奈央はこっち運んで」
仁から軽い荷物を渡された奈央は荷物を広場へ運んでいた。

今日は約束していた倉科夫婦とのバーベキュー。
分担をしていろいろと用意してきた奈央と仁はバーべキューセットを広場へ運んでいた。

奈央の後ろからは飲み物や重いものを中心に運んでいる仁がくる。

「こんにちは。」
「こんにちは。天気よくてよかったね。」
「はい。」
広場にはすでに倉科夫婦がいて準備をしていた。
莉子が奈央に話しかける。
「お子さん、今日はいらっしゃらなかったんですか?」
「そうなの。部活とか言って・・・最近一緒に出掛けてもくれないのよ・・・」
寂しそうな莉子の肩をポンとたたきながら大悟が微笑む。
「まぁまぁ。今日は大人の時間てことで。楽しもう。ね、奈央ちゃん。」
「はい。」
大悟の言葉に莉子が笑顔になる。
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