愛さずにはいられない
結婚
玄関のチャイムが鳴り奈央は部屋着のまま玄関へ向かった。
そしてドアを開けるとそこには大きなビニール袋を持った仁がいた。
ドアが開くと同時に仁は奈央のおでこに手をあてる。
「熱、高いな」
「そう？はかってないからわからない」
「まったく、女子の一人暮らしで体温計もないなんてダメだろ？上がるぞ」
そういうと仁は奈央の部屋に上がりビニール袋から買ったばかりの体温計を出す。
奈央を椅子に座らせると体温計を渡し、おでこに冷却シートを貼った。
「薬は？」
「ない・・・」
奈央が体を小さくすると仁はため息をついてからビニール袋から市販薬を出した。
「ごはんは？」
「・・・」
「まったく、ダメだろ？」

ちょうど結婚についての話を進めようと会う約束をしていた二人。
その約束の日に風邪をひいて仁に後日にしようと連絡を入れた奈央。
奈央からの連絡に仁はすぐに駆けつけてくれた。
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