朝は一段と寒さを増した今日この頃。
冷たい空気は肺まで冷やして、内側から身体を冷やしていく。


今朝、お弁当を忘れて家を出ちゃったお兄ちゃんに、ママの愛情弁当を届けに来たのはいいけれど……。



「な、なに……ここ」



思わず独り言をこぼしながら、目の前の光景に唖然と立ち尽くす私、天野 沙莉(あまの さり)



目の前には赤や金、緑に白……沢山の色。
目を疑うような髪色の男子が、それぞれ気だるそうに校門をくぐり校舎へと歩いていく。



「.......場所、間違えたかな」


だってここ、誰が見ても"不良たち"の通う学校だ。


まさか……お兄ちゃん、ここに通ってるの?


昔から勉強が得意だったお兄ちゃんは、どこの学校でも行けると言われていたけれど、最終的には"仲の良い友達と同じ学校に行く"と、今通っている高校を選んだ。


それが、" 虎鳴学園(こめいがくえん)"


家から徒歩15分程にある男子校で、パパ達も『家から通えていいじゃないか』なんて笑っていたのを思い出す。