お前は、俺のもの。
鬼のまわりの彼女たち

「凪さん、今日も「広報のプリンス」の告白現場を見ちゃいましたよー」

お昼の社食で一日二十食限定「ふわとろオムライス」を手に入れ、ご機嫌でモグモグと口を動かす綾乃。そして私は日替わりランチの竜田揚げ定食のご飯大盛りを食べていた。

「広報のプリンス」こと、この一ノ瀬リビングの一番のモテ男、広報課の市村係長。
鬼課長より細身のスラリとした長身、目尻の少し下がった優しそうな顔、歩くとふわりとした茶髪が揺れてなで肩がポイントの草食系イケメンだ。
春はお花見、夏は花火と夏季休暇、秋は紅葉に冬はクリスマスと年末年始休暇。市村係長を狙う女子たちはイベント前に独身の彼を射止めようと、頑張って告白する。
市村係長は女の子と二人きりのデートは避けているらしい。グループでのイベント参加はOKらしいので、きっと好きな女性がいるのではないか、と噂もされていた。
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