星の数より多く、君に愛を伝えたい。

太一side


俺の通っているクラスで、少し不思議な感じがする女子がいる。


望月 輝美。


大きくて、ぬれたような綺麗な瞳をしていた。
授業以外は、仲のいい友達と一緒に楽しく話したりと、一見、普通の女子高生と変わりはない。


ただ、彼女には妙なところがある。


友達に家族の話を聞かれると、いつも冷や汗が出そうになるし、家庭について言っているというよりまるで誰かに言わされているようだった。


プラネタリウムで出会った時も、「妹達と、お母、さん……」と言った感じ。
『妹達』はナチュラルに言えていたのに、『お母さん』の部分だけ、不自然だった。




< 28 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop