不機嫌な彼と恋のマジックドライビング

私だけのモノになりました

背中に感じる温かさと、重さに目が覚めた。

「っ!!」

すぐに覚醒した頭は、背後にいる温もりをあたえている人物を認識して、この状態をどうしていいのかわからない。

だって…抱き締めている手は、片手はお腹にまわり、もう片方の手は私の胸をつかんでいた。

あのまま寝なければ "クリスマス" と約束をかわしたが、私は香田さんの本当の彼女になれたのかもしれない。

ううん、今からでも遅くないよね?

誤解だってわかったけれど、弟さんの彼女だってわかったって、私以外の女の人と腕を組んで歩く香田さんを見るのは嫌だった。

誰にも触れてほしくない。

香田さんに触れたいし私だけに触れてほしい。

そんなことを考えてる私ってイヤらしい女なんだろうか…。

恥ずかしくてこんな自分を彼に知られたくないが、キス以上のその先を私は期待して早くそうなりたいと強く願う。

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