不機嫌な彼と恋のマジックドライビング

どうやら俺のものになりました

「少しは俺のこと好きになった?」

こくこく人形みたいに頷き続けて、赤くなっている私をみて、香田さんが吹き出した。

「ぷっ、その顔。俺以外の前でするなよ。ほんと煽りじょうずだ。

危なっかしくてほっとけねぇ。

これ以上迫りすぎるとオーバーヒートしそうだな。今日はこれでやめておくよ。
携帯教えて。夜、連絡する。」

携帯を取り出した香田さんが私の伝えた番号を打ち込むと、すぐに私の携帯がワン切りされた。

「ぼーっとして事故るなよ?
気を付けて帰れ。
それ、俺の番号だからついたらワン切りしろ。

俺のことで頭いっぱいで事故らないか心配だから、必ずかけてこいよ」

香田さんに見送られて、先に車を出した私の頭の中は、指摘されたとおり香田さんでイッパイだ。

ツンデレな香田さんの告白と人生初のキスに私の頭は沸騰中で、ドキドキが止まらない…。


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