あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は･･･ ー

プロローグ

ここは、どんな願いでも叶えるお店。


普段は薄暗くて、誰も寄り付かない。


だけど、本当に願いを叶えたいと思った人は、吸い寄せられるようにこのお店にやってくる。


私はこのお店のオーナー、銀(しろがね)と申します。


小さな願いから大きな願いまで、なんでも承っているわ。


そう、なんでも……ね。


願いを叶えるのに、お金は必要ない。


ただし、代償はいただくわ。


願いに見合った代償をね。


願いが叶うまで代償は払わなくていい。


願いが叶えば、代償をいただく。


まぁ、叶わない願いなどないのだけれど。


だけどその代償は、あらゆるもの。


私と契約すれば、願いは必ず叶う。


その代わり、代償の取り替えは不可。


そこまでして叶えたい願いって、なんなのかしら？


あら、お客さんが来たみたい。


あなたの願い、叶えましょう。